学校生活
トップページ > 学校生活 > 感話 > 感話一覧 > ホストシスターとしての四日間 3年 R.Y.さん

感話

ホストシスターとしての四日間 3年 R.Y.さん

2025/07/07

ホストシスターとしての四日間

3年 R.Y.

留学生を受け入れた経験は、たった四日間という短い期間でしたが、異文化交流の楽しさ、人に喜んでもらえることの嬉しさ、そして自分自身の成長を感じました。

留学生とのやり取りは、二か月ほど前から始まりました。相手はアメリカから来る高校生で、日本語を少し勉強していましたが、まだ慣れていない様子でした。最初はお互いに自己紹介をし、日本での生活や趣味について話すうちに、徐々に仲良くなっていきました。メールのやり取りでは、私は例えば、「今日は何したの?」や「日本で遊びに行くのが楽しみだね」といったできる限り丁寧な言葉を使うことを意識し、彼女も簡単な日本語で返事をくれました。私が送った日本語を理解してもらえないことも多く、言葉の壁を感じつつも、お互いのことを理解できるようになっていきました。四日間という限られた時間の中で、やりたいことや食べたいものをできるだけ多く楽しめるよう、例えば、ラーメンや焼肉などの日本食を食べにいくことや、箱根に日本の自然を見に行くこと、浅草で着物体験を一緒にすることなど、いろいろと計画を立てました。やり取りを重ねるうちに、彼女が日本に来ることを楽しみにしている気持ちが伝わってきて、私もその期待に応えたいという思いが強くなりました。実際に彼女を受け入れると、四日間は本当にあっという間に過ぎていきました。彼女にとって日本は初めての国で戸惑うこともあったと思います。私は、彼女が少しでも快適に過ごせるようにできる限りサポートを心がけました。例えば、買い物のときにお金の計算が難しそうだったので、「これを出せば大丈夫だよ」と声をかけて手助けしました。自分の行動が誰かの役に立つことの嬉しさを改めて感じることができました。四日間の中で特に印象に残っているのは、異文化交流の楽しさです。彼女と話していると、日本とアメリカの違いにたくさん気付くことができました。例えば、同じチェーン店でも国によってはメニューや味が違う理由について話していたとき、私は「アメリカでは濃い味付けが好まれているけど、日本ではあっさりした味が多いんだよ」と説明しました。また、移動手段について話していたときには、日本では電車やバスが発達しているため、車がなくても便利なことや、夜でもアメリカよりは治安が良いため安全だと伝えると、彼女はとても驚いていました。彼女は書道や着物体験にも興味を持ってくれ、日本の文化にたくさん触れようとしてくれました。例えば、「どうして日本の学校では靴を履き替えるの?」という質問に対して、私は「外の汚れを室内に持ち込まないためだよ」と答えました。さらに、「着物と浴衣の違いは何?」と聞かれたときには、自分でもうまく説明できず、家族に聞いたりインターネットで調べたりして「着物は正式な場で着る厚手の着物で、浴衣は夏のお祭りなどで着る軽い着物だよ」と伝えました。このように、当たり前だと思っていたことを説明することで、自分の知識の不十分さに気付き、学び直す機会にもなりました。また、彼女もオーケストラクラブに所属しており、同じK-POPアイドルが好きだったことから、国や言葉が違っても音楽という趣味を通して自然と距離が縮まることを実感しました。文化の違いがあっても楽しく関わることができることを感じました。この経験を通して、最初は、会ったことも話したこともない相手とコミュニケーションをとることに不安がありましたが、毎日のやり取りを通して、相手の立場に立って考える力や分かりやすく丁寧に伝える力が少しずつ身についたように感じます。普段の友達との会話とは違い、丁寧に言葉を選ぶことが多く、そうした積み重ねが自分にとって大きな学びとなりました。

四日間という短い期間でしたが、この経験は私にとって非常に貴重で、これからの人生に大きな影響を与えるものとなりました。異文化交流の楽しさ、人との関わりの大切さを改めて感じ、これからもいろいろな国や地域の人々と交流していきたいという気持ちが強くなりました。