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校長ブログ

10年の絆に感謝

2021/03/07

今週は東日本大震災から10年目を迎えます。私は震災の翌年、2012年の6月に宮城県南三陸町の仮設住宅に園芸の授業で生徒が育てたお花の苗をお配りするため、信和会役員の生徒10名と教員5名で訪問したのが初めてでした。その後、復興商店街の方々や同じキリスト教学校の宮城学院の生徒会の方々との交流など、毎年3月の春休みに高校生有志が南三陸町歌津地区を訪問させていただくようになりました。震災後の傷跡が残る光景から、海岸線に防潮堤が築かれ、町中をダンプカーが行き交い、かさ上げされた土地に住宅が再建されていきました。訪問した生徒たちは、地元の方々から様々なお話を伺い、「震災後の日本を共に生きる」ことについて真剣に考え、学校に戻ってから全校生徒に自分たちが見聞きしたことを伝えてきました。毎年春に最盛期を迎えるワカメ漁のお手伝いをさせていただき、塩蔵された生ワカメは校内で販売され、多くの恵泉生の食卓にのぼります。昨年も今年も有志が3月の訪問を切望していましたが、緊急事態宣言下での訪問は断念せざるを得ませんでした。しかし、恵泉生にとって南三陸町は第2の故郷です。これまでの10年間、多くの皆様とのお交わりに深く感謝をいたします。恵泉をまもなく巣立っていく6年生有志も、大学生になってから「チームわかめ」(恵泉の同窓生有志の会)に加わって、近いうちに歌津に里帰りする日を楽しみにしています。