校長ブログ
受難節 冬から春へ
2021/02/28
先週の金曜日には世界祈祷日礼拝を守り、今年は南太平洋に位置する島国バヌアツ共和国を覚えて祈りを合わせました。新型コロナ感染症のための緊急事態宣言が発表され、急な休校要請が下されてから、ちょうど1年が経過しました。1年前には全生徒が慌ただしく各自の荷物をすべて持ち帰り、予定していた学年末試験も実施することができませんでした。そこから「withコロナの日々」を皆で手探りで過ごして来ました。
今年は東日本大震災から10年になりますが、震災もコロナも神様から人間への大きな問いかけのように思えます。人災とも言うべき原発事故や、地球規模の温暖化に伴う気候変動と毎年繰り返される自然災害。自国ファーストの政策や人種差別と分断の動きに対して強制的に待ったがかけられ、私達がこれからどのように生きていくべきか、立ち止まって考えるチャレンジを与えられた1年間だったと思います。
3月には大学受験を経た6年生が卒業式を迎えようとしています。恵泉での6年間で何を学び、さらに何を求め続けていくのか、自身への問いを大切にして、焦らず自分の歩幅で進んでいけるようにと願っています。神様から託された「平和の担い手」としての使命を学燈から譲り受け、新たな世界へ歩みだそうとする一人ひとりに、神様の豊かな守りと導きを祈ります。
幸いなるかな平和ならしむる者、その人は神の子ととなえられん。(マタイ伝 5章)