校長ブログ
学年末に向けて
緊急事態宣言の延長の中、中学入試、大学入試が進み、2月の最終週を迎えました。今週から4月4日のイースター(復活節)までの6週間は、イエス様が十字架に向けて歩まれた姿に思いを馳せる季節です。学園では分散登校を経て、今週は1年生から5年生までが登校して年度末のまとめの期間を過ごします。リモート授業の最中に各自で取り組んできた課題を総括し、積極的に職員室に質問に来る人達、小テストに取り組む人達など、学園に活気が戻ってきました。
今年度は常に社会状況に照らし合わせ、学校活動の可否を判断する日々が続きました。5年生の奈良、京都の見学旅行も9月から2月に延期し、形態を変更しながら実施することを計画していましたが、間際になって断念せざるを得なかったことは断腸の思いでした。現時点での旅行は困難でしたが、5年生の熱意に何とか応えたいと、「一日探求活動」が企画されました。その日には奈良から「語り部の会」の先生方が対面とリモートを組み合わせて、奈良・京都の魅力を存分に伝えてくださり、生徒たちは実際に現地に赴くことが待ち遠しくなるほどに、新たな発見と感動に満たされました。当日の感想と振り返りの中で、古き都で戦乱や疫病の世を生きたいにしえの人々が、仏像や寺社の建立に込めた願いや祈りに触れることができた、と述べる生徒もいました。日本の歴史と文化を肌で感じる見学旅行の前味を味わう一日となりました。
今年度のここまでの歩みを振り返る時、出来なかったことを思って嘆くのではなく、コロナ禍にあっても出来たことを数えて感謝する思いを強くされています。これからも感染症予防の気を緩めず、年度末の時を大切に過ごしていきたいものです。
わが魂よ、主をほめまつれ、/ わがうちなるすべてのものよ、そのきよき御名をほめまつれ、/ わがたましいよ、主をほめまつれ、/ そのすべての恵みを忘るるなかれ。(交読文25 詩103篇)