校長ブログ
収穫の秋とグランプリ
先週末は台風の進路が心配されましたが、雨の中にもかかわらず、午前、午後共に約200組の受験生と保護者の方々をお迎えして、学校説明会を実施することができました。来校された皆さんのお目当ては、何といってもクラブや課外活動の見学です。生憎の雨天と新型コロナ対策の活動制限の中で、見学できる範囲も狭められてしまいましたが、「百聞は一見にしかず」で、生き生きと活動する生徒の様子に勝る学校紹介はありません。課外ハンドベルによる校歌の演奏にも思わず目頭が熱くなりました。
説明会の中で、この春卒業したOさんが、元奉仕委員長として始めた「子ども食堂訪問」と、自身の留学体験について語ってくれました。彼女が近隣の方々と恵泉生を繋げたいという思いで始めた訪問が着実に後輩に引き継がれ、今回ガールスカウト日本連盟主催の「コミュニティアクション チャレンジ100アワード」でグランプリを受賞することになりました。当日午後には別室で6年生と5年生の後輩たちがそのオンライン表彰式に臨み、約60の参加団体の中から「少女と女性の視点に立ち、継続的に活動を行ったこと」を高く評価され、グランプリという栄えある賞をいただくことができました。Oさんは4年次と5年次のモートンベイカレッジへの短期、長期留学を機にさらに海外大学進学の夢を広げ、見事希望の進路を実現しました。現在彼女はクイーンズランド大学への渡航待機中で、ファウンデーションコースの学びをオンラインで始めたところです。
また、説明会の中で「生き方を考える恵泉の進路指導」について、先週4年生に向けて行われた「キャリアガイダンス」の中で語られた30代の3名の卒業生の体験談が披露されました。民間企業から地方公務員に転職し、幅広い年齢層の方々のために働く人。酪農の学びを中退して獣医学部を再受験し、今は牛専門の獣医として活躍する人。苦手な数学を克服して建築学科に進み、今はマンション建設の現場監督として頑張る人。3人がそれぞれに、これまでの歩みの中の挫折をばねに新たな自分への転換を逞しく語り、「大人になるって結構楽しい!」と自信に満ちた笑顔で後輩たちの前に立つ姿に、恵泉教育の結実をまた一つ見る心地がしました。