校長ブログ
実りの秋
秋の風が心地よく感じられる季節を迎えました。先週金曜日には1~3年生の学力推移調査と6年生の模試がありました。日頃の学びの定着や姿勢を振り返る材料として、上手に用いていきたいものです。私達は学びを通して各自の興味関心が広がり、新しい視点を得ることができます。共に学ぶ中で互いの視点や考え方の違いに刺激を受け、さらに学びが深まるように、問いを発する教員も「学び合い」を意識していきたいと思っています。
この4連休はシルバー・ウィークとも呼ばれ、「敬老の日」が含まれています。今年度は新型コロナの感染が心配され、特に高齢の方々と対面し、共に過ごす機会が制限されています。日本は超高齢化社会と言われていますが、私達が年齢を重ねて歩んでこられた高齢の方々や、身体に弱さを覚えている方々と共に支え合い、安心して生活できる社会のために、考えを深める日としてこの休日を過ごしたいものです。
秋は実りの季節ですが、フランスの農耕風景を描いたミレーの油絵に、「落穂拾い」があります。「落穂拾い」とは旧約聖書の「レビ記」の中で貧しい者や寄留者のために畑に収穫後の落穂を残しておくようにと定められており、「ルツ記」の中では未亡人となったルツが義母ナオミのためにボアズの畑で落穂拾いをする場面が出てきます。日本では最近新しい総理大臣が選出されましたが、初心表明の映像の中で「自助、共助、公助」という言葉を掲げておられました。この「落穂拾い」の絵は、まさに共助の姿勢を表すものとして思い出されました。
また、同じミレーの作品「晩鐘」では、収穫の一日を終えた畑で、教会から聞こえる夕刻の鐘に合わせて祈りを捧げる夫婦が描かれています。一日の労働と守りを神様に感謝する二人の姿勢を見る時、自然と心に穏やかな平安がもたらされます。今年度もここまでの神様の守りと導きに感謝しつつ、実りの秋に期待して歩みを進めていきましょう。