校長ブログ
学校再開と神の畑
6月から学校再開となり、分散登校の段階を経て、少しずつ日常が戻ってきました。久々の登校に緊張を隠せなかった生徒達も、仲間との再会に自然と表情も和らぎます。しかし、しばらくは「withコロナの生活様式」を一人ひとりが意識して、互いの安心、安全を守っていかねばなりません。今まで以上に周囲の方々への配慮を忘れず、各自が責任ある行動をとっていく必要があります。
校長就任初年度ということもあり、多くの方から取材を受け、この休校期間中の学校の様子について尋ねられます。恵泉はICT先進校と呼べる状態ではありませんでしたが、4月当初から必要な情報を3度のレターパックで郵送し、担任が全生徒宅に電話で問安を開始。そこから毎朝のZoom点呼やホームルーム、生徒個人面談が展開されました。生徒が家庭にあっても毎朝の礼拝動画の視聴から一日を始め、時間割通りに授業動画やライブ授業、プリント教材に取り組めるよう、週末までに翌週のシラバスを配信し家庭学習を支援してきました。この間に作成された授業動画は実に900本を超え、その全てをICT委員の教員がチェックし、Keisen You Tube チャンネルから一元配信し、アーカイブ化を図りました。アクセス不全等様々なトラブルへの電話相談窓口を設けたり、授業への質問アカウントを開設したりして、生徒からの質問に各教科ですぐに返信を書き込み対応してきました。また、メディアセンターからは生徒の貸し出しリクエストに応え、約560冊の図書を180を超える家庭に送付しました。これら一つ一つの取り組みに共通するのは、”生徒一人ひとりを大切にする、恵泉教育の丁寧さ”です。これらの取り組みは日頃の恵泉の教育姿勢にも通じるものであり、今後も守り続けていきたい思いです。
1年生が登校してから、夏にジャガイモの収穫ができるように、休校中も園芸科の先生方が種イモの植え付けをして準備をしてくれました。このように一人ひとりの生徒の学校生活は、目に見えるところだけでなく、多くの目に見えないところでの働きと祈りによって支えられています。本日は「父の日」ですが、恵泉女学園には父なる神様が私達一人ひとりを深く愛し、その広い懐へ招いていてくださる安心感があります。これからも「恵泉の畑」で、大切なそれぞれの苗を大きく成長させてくださる神様に信頼して歩んでいきましょう。
「6:わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。9:わたしたちは神のために力を合わせて働く者であり、あなたがたは神の畑、神の建物なのです。」(コリントの信徒への手紙一 3章6節、9節)