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校長ブログ

学園創立95周年 記念式典

2024/11/03

11月2日(土)、学園創立95周年の記念式典が執り行われました。毎年この記念講演については、講師の先生方がご生涯をかけて取り組まれてきたお働きについて、若い世代に語り継いでいただく貴重な機会となっています。今年はこの記念講演のために、長く広島市長を務められた秋葉忠利先生をお迎えして、「核も戦争もない21世紀を創ろう~ヒロシマの視点から~」という題でお話しいただきました。

秋葉先生の中学時代の交友関係が、60年以上の時を経て恵泉でのご講演につながったのですが、図らずも、今年のノーベル平和賞に日本被団協の受賞が決まったことなど、今回のご講演を神様の大いなるご計画によるものと思い、感謝せずにはいられません。

秋葉先生はご自身の高校時代のアメリカ留学や、アメリカで教鞭をとられたご経験を通して、「世界にヒバクシャの実相を伝えていく」という命題が与えられたそうです。そして、広島市長としての「平和宣言」を述べる際、「ヒバクシャの方々が生を選び人間であり続けた意思と勇気、そして世界のために残した足跡」に感謝することから始めておられます。

ウクライナとロシアの戦争に加えて、イスラエルとガザ地区の紛争に、多くの罪もない市民が巻き込まれて犠牲となっています。核兵器を保有する国々が、核の脅威をちらつかせながら自国の防衛を計ろうとしています。同じ21世紀に生きる私たち地球市民が、真の平和を追い求めていくことは、現実離れした理想論なのでしょうか。

秋葉先生は「過去の痛みを未来の痛みにしてはいけないこと」、「現在の痛みを自分事とすること」について力強く語られ、核兵器全廃に向けて具体的な目標を示してくださいました。期限を定めない目標は単なる夢に終わるが、期限や中間目標を定めて行動を起こすようにと、私たちを鼓舞されました。 

「憎しみうらみ 雲と去らしめ 諸族を閉ざす闇を破りて、平和の道をひらきて進まん」(校歌より)

秋葉忠利先生