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校長ブログ

「ともし火」を掲げて

2021/06/06

今年度は毎朝の礼拝の中で「ルカによる福音書」を通読しています。12弟子の一人のルカは聖路加(聖ルカ)と漢字表記されるように、医者であったと言われており、病人や弱い立場の人々に寄り添うイエス様の姿に着目したことでも知られています。

先週の礼拝で、「ともし火のたとえ」という題の聖書箇所から、一人の卒業生の話をしました。彼女は中学3年次に私が担任をした生徒の一人で、中島ナオさんといいます。彼女の最近の活躍は目覚ましく、多くのメディアでも取り上げられましたし、昨年度の「信和会の日」には後輩たちにビデオでメッセージを送ってくれました。彼女のプロフィールについてウェブサイトから引用します。

中島ナオ:1982年5月11日-2021年4月20日。デザイナー、ナオカケル株式会社代表。2014年に31歳で乳がんを罹患し、16年ステージ4に。治療を続けながら、2017年には東京学芸大学大学院を修了。髪の毛があってもなくても楽しめる帽子「N HEAD WEAR」や、ユニークな方法でがんの治療研究費を集める「delete C」プロジェクトを通して「がんをデザインする」ことに取り組む。

デザイナーである彼女は、QOL(Quality of Life)を豊かにする製品をいくつも生み出し、「がんを治る病気にしたい!」という目標を掲げて、全力で走りぬいた自慢の卒業生です。彼女の掲げた「ともし火」はこれからも多くの仲間に受け継がれ、広がっていくことでしょう。

私達は単に自分の人生を生きているのではなく、一人ひとりに神様から灯された「ともし火」をいただいて『生かされている存在」です。その「ともし火」を高く掲げて、周囲の人を照らす生き方をしていきたいものです。

「ともし火をともして、それを器で覆い隠したり、寝台の下に置いたりする人はいない。入ってくる人に光が見えるように、燭台の上に置く。」(ルカによる福音書:8:16)

NAO NAKAJIMA