
大学合格体験談
S.Iさん 東京外国語大学 言語文化学部
2022/09/05
1.英語は基礎力を身に付けることが大切です。中学時代から、当たり前のことを毎日続けましょう。高3になってから慌てないようにしてください。
2.学校の授業では、主に新聞記事を利用した「時事英語」の授業が役立ちました。授業中に取り上げたテーマは、実際の入試にも出題されていました。
3.もしスランプに陥ったら、既に勉強した参考書や問題集をもう一度やり直してみましょう。私の場合、「初心に戻る」ことで心が落ち着き、理解度が向上し、自信を回復することができました。焦りは禁物です。
- 【東京外国語大学 言語文化学部 を志望した理由】
言語文化学部を志望した理由は、恵泉のキリスト教教育で宗教学に興味を持ったことがきっかけです。そして、世界史の授業を通じて、宗教や思想の違い、文化の違いへと興味が拡大していきました。他国の思想・文化を知るためには、その国の言語を学び、その言語を用いて思想・文化に直接触れることが必要だと考えて、言語文化学部を志望しました。
東京外国語大学の良い点は、様々な地域・言語を専攻している学生が大勢いることです。特に、私は専攻地域に縛られない学習がしたかったので、異なる地域を専攻する学生たちと交流ができれば、世界のあらゆる地域について知ることができると思いました。また、多くの学生が留学に積極的であり、留学に行きやすい環境が整えられている点も大いに気に入りました。 - 【英語の勉強方法について】
英語について知っておいてほしいことは、➊中学時代に習った文法は高1夏までに完璧にしておくこと、➋高1~2の間は習った文法やキーフレーズを定期テストのたびにしっかり身に付けてしまうこと、の2点です。大学受験のことを考えると、高3になってから基礎力を身に付けているようでは、時間がいくらあっても足りません。だから、入学当初からの勉強が大切になるのです。当たり前のことを毎日続けることができれば、英語の能力は向上していると思います。
もし英語が嫌いならば、英語に触れる機会を増やしてください。英文を読むことが一番良いのですが、洋画を観たり、洋楽を聞くことで、英語への抵抗感をなくすことが大切だと思います。
学校の授業で役立ったのは、「時事英語」です。テーマ別の時事関連の文章(主に新聞記事)を読むことで、各テーマの基礎知識やそのテーマに特化した英単語が身に付きました。授業内で取り扱ったテーマが、実際の入試にも出題されていました。また、学校で配布された教材で役に立ったのは、中3~高2の間、先生方が長期の休みごとに作成してくれた文法のテキストです。直近に学んだ単元から、少しずつ忘れかけている単元まで掲載されていて、それまで学習した文法の総復習をすることができました。
受験英語のポイントは長文です。高3の夏~初秋までは、一つひとつの文章を丁寧に読解するとよいでしょう。さらに、重点的に学習する長文を週に一題だけ選び、その文章の「読解」と「音読」を繰り返しました。できれば音声付きの教材を使い、同じ文章を耳で聞いてください。1週間続けるとその文章に含まれる単語や文章の構成・読み方が自然に身に付くと思います。本格的な「速読」はこの方法で十分な読解力を身に付けてから、読む量を増やしていくとよいでしょう。 - 【他の科目の勉強方法やスランプ克服法について】
東京外国語大学の「世界史」には記述問題があるので、10月頃から1週間に1~2題、志望校の過去問や同形式の他大学の過去問を解いて、学校の先生に添削していただきました。記述以外では、国立と私立の入試に大きな差はないので、特に分けて勉強する必要はありません。学校の授業の「世界史演習」は、国立・私立に縛られず、あらゆる形式の問題から出題されていたので、自分の苦手な問題形式を認識することができました。弱点発見にも役立った授業でした。
その他、「数学」は参考書をひとつに絞り、それを徹底的にマスターするようにしました。「倫理」は学校の授業を中心に、単元が終わる毎に復習し、同時にその分野の過去問を解くようにしました。国立大学は受験する科目数が多いので、多くのことに手を出さず、ひとつのことに集中した方が成果は大きいと思います。
私は「国語」が苦手でした。夏休み明けの記述模試では、かなり酷い点数をとってしまいました。苦手な国語を克服しようと頑張っていた時期だったので、その落ち込みは大きいものでした。その時のスランプ脱出方法は、「初心に戻る」こと。既に勉強した参考書や問題集をもう一度やり直したのです。過去に勉強した教材なので、復習も早く、前回よりも理解度は深まり、自信が少しずつ回復して、スランプから抜け出すことができました。その結果、秋の模試では偏差値は20以上もアップできました。スランプに陥ってしまったとき、「早く成績を伸ばさなくては…」という焦りは禁物です。基本に戻ることが大事だと思います。 - 【恵泉の思い出について。後輩のみなさんへ】
恵泉の良いところは、生徒一人ひとりが口には出さなくても、しっかりとした自分の意見を持っていることです。これは感話や礼拝のお話など、人の話を聞く機会が多いために、考える力が向上したのだと思います。
コロナ禍、できないことに目を向けるのではなく、こんなときだからこそできることや感じられる喜びに目を向けてみると、気持ちがとても楽になると思います。いまできることを考えてみましょう。そして行動に移しましょう。