
大学合格体験談
Y.Yさん 慶応義塾大学 文学部 人文社会学科
2022/08/08
1. 英語の基礎力を身に付けるには、宿題や授業の予習、テスト直し、毎週ある英単語の小テストの勉強など、学校の勉強を確実にこなしていくことが大切です。いまやるべきことをしっかりやることで、基礎力は固まります。
2. 国語の問題演習では、学校の「発展現代文演習」と「発展古典購読演習」を活用しました。結果的に、国語の入試対策に効果的で、時間の無駄もなく効率的でした。日々の学校の授業を大切にすることをお勧めします。
- 【慶応義塾大学 文学部 人文社会学科 を志望した理由】
文学部を志望したきっかけは、高1の国語の授業でした。文章中の風景や動きに登場人物の心理状態が描写されているということを学んだとき、それまで読んでいた文章が全く違ったものに感じられて日本文学に興味が湧きました。進路について考え始めた当初は、理系を志望していましたが、自分が本当に学びたいことは何か、もう一度自分自身に問い直し、文学部を志望することにしました。
慶應義塾大学を第一志望に決めたのは高2の春頃です。コロナ禍、オープンキャンパスに直接行くことはできませんでしたが、大学のホームページにある動画を視聴し、高3の7月頃にキャンパスの見学をしました。慶應の文学部は伝統があること、キャンパスを見学した際に、煉瓦造りの校舎がとても素敵で、「ここに通いたい」と思ったことが主な志望理由です。 - 【英語の勉強方法について】
英語の基礎力を身に付けるには、学校の勉強を丁寧にすることです。宿題に加えて授業の予習やテスト直し、毎週ある英単語の小テストの勉強など、やることは決して少なくありませんが、毎日それらをひとつずつ確実にこなすことが大切です。そうすることで、自然に基礎力は固まるでしょう。私の場合、学校の授業や課題をこなすのが精一杯で、常に課題に追われていましたが、気がついたときには模擬試験で点数が安定して取れるようになっていました。
学校の授業で役立ったのは、高2の選択科目である「ELA」です。私はリスニングが非常に苦手だったのですが、ELAの授業と学校から案内があったDMM英会話のおかげで、ある程度は聴き取れるようになりました。また、長期休み用の宿題のテキストは文法の復習をすることができ、何回も繰り返して勉強しました。
その他、長文は東進の英語長文レベル別問題集や旺文社の英語長文問題精講を解きました。先生から毎日長文に触れた方が良いと伺っていたので、時間がない日は問題文を読むだけでも目に触れるようにしていました。英単語は「ターゲット1900」を毎日の登下校などの隙間時間を利用して勉強しました。文法は高3の1学期までに基礎を固め、それ以降は不安になった箇所だけ復習しました。リスニングに関しては、高3になってからはELAの授業で教えていただいたニュースサイトや教科書のCDを活用し、共通テストの直前期では予想問題集の音源を倍速にして聴いていました。また、慶大の文学部は論述が多いため、過去問を解いたら先生に添削していただきました。 - 【他の科目の勉強方法やスランプ克服法について】
国語に関しては、学校の「発展現代文演習」と「発展古典購読演習」を選択しました。結果的に、問題演習は学校の授業で十分でした。学校の授業を活用することで、効率よく勉強することができたと思います。国語は第一志望校の慶大には受験科目として必要ありませんでしたが、他大学では国語の配点が比較的高かったので、疎かにすることはできませんでした。また、源氏物語などの有名な古典作品は、全編の内容をある程度把握して試験に備えると安心だと思います。
小論文は過去問を週に一回解き、学校の先生に添削していただきました。先生の指摘によって、書き直したものをまた添削していただく、という繰り返しが良かったと思います。勉強のペースを崩したくなかったので、定期試験や長期休みの期間中も添削していただきました。先生にはとても感謝しています。勉強のポイントは、「この部分を書くのが苦手」、「ココが良くない」など、書いた文章を自ら分析し、問題点を解決するように心掛けることです。
模擬試験の判定では、慶大はいつも「D~E」でした。それでも、担任の先生から「あなたには無理だ、志望校を変えた方がよい」と言われるようなことは一度もありませんでした。思うように成績が伸びずに悩んだり、辛く感じることが多々ありましたが、そのようなときは先生に相談して問題点を見つけていただいたり、友人に励ましてもらいました。周りにいる人に何度も助けられました。辛いときは休むことも大切です。気分が落ち込んだら少し勉強から離れてみましょう。 - 【後輩のみなさんへ】
コロナ禍でたくさんの行事や部活動がなくなり、悲しい思い、やりきれない思い、将来への不安を抱えている人がいると思います。私たちの学年は、見学旅行を始め多くの学校行事を経験することができませんでした。ですから、他学年の学校行事の話を聞くと、正直胸にくるものがありました。「失ったものを取り戻すことはできない」と頭では分かっていても、なかなか納得することはできませんでした。しかし、私たちの学年はそのような気持ちに折り合いをつけて、受験を乗り越え、前に進もうとしています。失ったものばかりを数えるのではなく、いまの自分にできることを全力でやり抜くことが大切です。そうすることで、みなさんが望む将来が少しずつ見えてくると思うのです。
受験は日々の積み重ねが大切です。時間がある日は、いつもより少しだけ勉強を頑張ってみてください。心から応援しています。