校長ブログ
新年度を迎えて
2022/04/03
正門脇の桜が、旧年度から新年度への移り変わりに彩を加えてくれました。先月16日の高校卒業式に欠席だった生徒2名の卒業式を30日に6年生の教室で行い、無事第74回生全員を送り出すことができました。
今週の水曜日には午前に中学校の入学式、午後には高等学校の入学・始業礼拝を以て新年度がスタートします。いつもこの春休みの期間は旧年度のまとめと新年度への引継ぎが急ピッチで進められます。先月25日には21年度の第2回教員研修会が開かれ、新学習指導要領の開始に伴い、さらに探究的な学びへのギアチェンジとその評価について研修する機会を得ました。
2年余りのコロナ禍での学園生活の経験を踏まえて、新年度はポストコロナの社会を見据えての歩み出しが迫られます。また、日々ウクライナでの戦渦に置かれた人々の状況を見聞きする時、創立者河井 道先生が「平和を実現する人」を育てるために恵泉女学園の創設を決意されたその信念を思い起こします。河井先生は第一次世界大戦直後にスイスで開催された世界各国の女性YWCA代表者会議において、フランスとドイツの代表が瞬間の躊躇の後、固い握手を結ぶ様子を目の当たりにして、シスターフッドによる平和の実現を確信したといわれます。
生命の息吹に満ちる春に、世界で命と尊厳を脅かされている人々のために、熱い祈りの支援を送る者たちでありたいと願います。