学校案内

校長ブログ

2020年度

2021/03/31

 コロナで始まりコロナで終わらなかった2020年度が過ぎ行こうとしています。今年度の世界的困難は歴史に残る出来事である、との認識をもって2か月遅れの入学式を実施した昨年6月。その予想通り、「新型コロナウイルス」という言葉が新しい教科書に掲載されることになったそうです。この大きなチャレンジに直面した時、私達人間がとるべき行動を問われている、と感じることが度々ありました。人類が知恵と力を結集して乗り越えるべきチャレンジを前に、人間の罪と弱さをさらけ出す争いのニュースも飛び込んできました。この感染症が中国発祥との考えに起因する、アジア系の人々へのヘイトクライムが続くアメリカ。幼い子どもたちも対立の犠牲となっているミャンマー。「聞く耳のある者は聞きなさい。」という聖書の言葉が何度も心に迫ってくる今日この頃です。

 このような閉塞感の漂う現代社会を生きる中でも、若い生命と魂を預かる学園が常に神様の見守りと導きの中を過ごさせていただいたことを実感する一年間でもありました。3月20日のスプリング・コンサートを前に、本当に久しぶりにフェロシップホールから聖歌隊の歌う「花は咲く」が聞こえてきた時、思わず目頭が熱くなりました。その歌声の中に、たくさんの我慢を共に乗り越えてきた強さと優しさを感じたからかもしれません。

 今週はイエス・キリストの受難週で、神様がその独り子をも犠牲にしてまでも貫かれた愛に只々感謝する時です。見渡すキャンパスには彩とりどりの花々が美しい春の訪れを告げています。明日から迎える新年度も、学園の主に信頼して歩み出したいと願っています。