校長ブログ
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい
昨日、午前、午後に分かれて今年度初めての保護者会が開かれました。保護者の方々も自宅での検温に加えて、入校時に再検温と手指消毒をお願いしました。都内の感染者数が増える中、皆様の健康と安全を祈りつつ、使用場所を消毒して会を実施しました。
全体会は、恵泉が目指す教育について共に再確認する礼拝から始まりました。人が幸福感をもってより良く生きていくためには、自分らしさを大切にし、他者への共感力をもって、共に生きていこうとする姿勢が欠かせません。
恵泉生が最初に覚える暗誦聖句、「人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい。」は、他者の思いを推し量り、進んで他者との関りを持とうとすることを促しています。これは他人に迷惑をかけないように、その関りを最小限にとどめようとする姿勢とは真逆の行動です。
恵泉では毎月生徒礼拝の中で自分たちのお小遣いの中から6団体へ献金を捧げています。Child Fund Japan, JOCS(日本キリスト教海外医療協力会),日本聾話学校、御殿場コロニー、牧ノ原やまばと学園、止揚学園です。いずれの団体とも40年、50年と続く関係性の中で、訪問や交流、献金が続けられています。恵泉の生徒達はChild Fund Japan を通じて各学年1人ずつ、フィリピンの里子の教育支援をしています。このコロナ禍の中で親が失業し、通学がさらに困難になっているアジアの子供達も増えています。観光業の停滞で、やまばと学園の知的障がいを持つ方々の自立支援作業所では、シーツたたみの作業が激減し困難を覚えておられます。来週、休校期間中の思いを合わせて、全校で5か月分の献金をお捧げする予定です。
5つのパンと2匹の魚から多くの人々の必要を満たされたイエス様に倣って、自分達の思いを周りの方々と分かち合う行動が、その場を共有するすべての人を大きな祝福で包むことでしょう。これから私達が 共に生きていく社会の中で、多くの人々と生きる喜びや悲しみを分け合うことのできる一人ひとりに成長していきたいものです。