
校長ブログ
恵泉の園芸~ともに生きる③
創立者河井 道先生は創立当初から「園芸」を教科に加えられ、「神の大地を汗して耕し、造り主の賜う命を育てることで鍛えられるものは、如何なる所でも神と人とに喜ばれる」と言われました。現在のカリキュラムでも1年生と4年生が必修で園芸を学んでいます。この「恵泉の園芸」によって鍛えられるものとは何でしょうか。
聖書には、私達人間が創造された時から、植物や動物、全て命ある物を慈しんで生きるように定められた、と書かれています。私達が生きていく上で無くてはならない衣食住も、多くの命をいただいて成り立っています。
恵泉の園芸では、花や野菜、シイタケ、ニホンミツバチなどたくさんの命を育てる体験を通して、「いのちの恵み」を知ります。収穫したジャガイモやダイコンは採れたてを調理して味わいます。自分たちで育てた収穫物の味は格別です。
河井先生が世田谷の地に初めて得た校舎は、建物は古びていてもウインドーボックスには鉢植えが飾られ、きれいに掃除されたお手洗いには一輪の花が活けてあった、と多くの卒業生から伺います。今、学校の園芸畑が彩とりどりの花で明るさを増し加えている様子は、生徒の個性を愛された河井先生のまなざしを感じます。
学校が再開したら、クラスの班ごとに畑の管理を任されます。みんなで協力して、たくさんの植物を育てていきましょう。仲間とともに畑を耕すことは、自分の心を耕すことです。皆さん、園芸の学びを楽しみにしていてくださいね。
(マタイによる福音書6章)
28節:野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。
30節:今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。
34節:だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。
- 彩とりどりの美しさ
- 畑を耕すことは自分を耕すこと