校長ブログ
恵泉で学ぶ
本日はイエス様の復活を記念するイースターです。
「これらのことを話したのは、あなたがたがわたしによって平和を得るためである。あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている。」(ヨハネによる福音書16章33節)
新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界中が大きな不安に包まれている今、9年前に東日本大震災を経験したあの時の気持ちを思い出します。悲しみの中にある人々のところに、世界中から励ましのメッセージが届けられ、人と人とが心を通わすことで私達は困難の中から立ち上がり、前進する勇気と希望を持つことができました。世界の人々が連帯することで、今あるこの危機的な状況を、必ずや乗り越えていくことができると信じています。
恵泉が創立されたのは今から91年前の1929年、世界大恐慌の年です。それは私達が置かれている現状と似ているのかもしれません。創立者河井 道先生は、「平和を実現する女性を育てる」ことを願って、わずか9名の生徒を集めて学園を創りました。その思いは現在までしっかりと受け継がれ、恵泉で学ぶ一人ひとりに託されています。
恵泉の校歌には「友なき人の友となりつつ、砂漠に花を咲かしめなんと、愛の聖戦勇み戦わん」という歌詞があります。花を咲かせることが困難に思えるような砂漠にも、「この私が出ていきます」、という強い意志をもって活躍する同窓生が、今では3万人以上もいます。
「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。」(ルカによる福音書6章31節)
これは毎年、年度の初めに恵泉生が暗誦する聖句です。今人々を苦しめている新型コロナウイルス感染症のニュースを聞くたびに、「私もこの病を克服する薬やワクチンを開発したい」、「私も不治の病と闘っている方々の力になりたい」、と心の中で静かな闘志を燃やしている恵泉生がきっといるはずです。私達は世界に平和を実現する女性になるために、ここ恵泉で学ぶのです。神様から一人ひとりが委ねられている使命を実現するために、さあ自分の学びを真剣に進めていきましょう。