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校長ブログ

新学期を始めるにあたって

2020/04/04

 新年度から加藤英明先生の後任として校長に就任いたしました、本山早苗です。
新型コロナウイルス感染症が世界中に広がり、私達は今大きな困難の中に置かれています。恵泉女学園も3月から臨時休校を余儀なくされ、在校生や新入生の皆さんとの繋がりが難しくなり、日々皆さんも不安な思いの中でお過ごしのことでしょう。2月初めの中学入試の頃に、今日のような状況を想像した人は誰もいなかったでしょう。人々を苦しめているこのウイルスは目に見えず、しかも、人と人との接触を阻む大変厄介なものです。私達教職員も、新年度開始の方法を探って連日会議を続けてきました。
 恵泉への入学を心待ちにされている新入生のお一人おひとりとお目にかかる入学式、共に進級を喜ぶ始業礼拝を何とか行いたいと準備を重ねてきましたが、最近の感染拡大の状況を鑑み、本校も5月6日まで休校期間を延長することと致しました。皆様に直接お目にかかる日は先延ばしとなりましたが、教職員一同心の中で皆様と握手を交わしつつ、ご入学をお祝いする気持ちでおります。
 学校は教科学習だけでなく、毎朝の礼拝、行事やクラブ・課外活動、信和会活動など様々な活動を通して、信頼や友情、互いを思いやる心など、人が生きていくうえでとても大切なものを学ぶところです。新年度を始めるにあたって、人と人との物理的接触を避けながら、どのようにして皆さんの学びを推し進め、互いの心の絆を育むことができるか、真剣に検討を続けています。休校期間中も様々な方法を用いて、皆さんとの信頼関係を構築し、学びを支援していきたいと願っています。
 昨日、ロシアから新型コロナウイルス感染拡大が深刻化するアメリカに向けて、マスクや人工呼吸器などの医療機器が送られたという報道を耳にしました。世界に真の平和をもたらすためには、自国ファーストの武力で緊張関係を保つのではなく、地球市民として互いに助け合い、人類の安定と発展を目指すことが重要ではないでしょうか。
 さあ、新年度も皆さんの前には解決に向けて取り組むべき問題が山積しています。今年も皆さんの学びを通して、これらの問題に果敢に挑戦していきましょう。
 日々医療現場で奮闘してくださっている方々、困難な状況に置かれている方々の健康と心の平安が守られ、世界中の人々が一日も早く平穏な日常を取り戻すことができるよう、共に祈りを合わせていきましょう。

「わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。希望は私達を欺くことがありません。」   (ローマの信徒への手紙5章3~5節)