目標は高く、努力は地道に
中学2年生で参加した清里ワークキャンプで出会った牛が、私の進路を決める鍵となりました。早朝の5時起床から始まる酪農体験プログラムでは、ジャージー牛の放牧を行い、放牧地では牛との触れ合いを通じて酪農業の楽しさを知りました。一方で、牛舎清掃では汗まみれ糞まみれになって働くことの大変さも知りました。あの時の牛の大きくて優しい瞳が、畜産を学ぶ原動力となりました。
現在私は東京農業大学農学部畜産学科の家畜繁殖学研究室に所属し、卵子操作や胚操作を練習しながら、加齢がウシの繁殖機構に及ぼす影響について学んでいます。家畜の繁殖効率向上に繋げることができ、ひいては、ヒトにおける加齢の影響に応用することもできます。
恵泉での6年間は、本当に多くのことを考え学ぶ毎日でした。その当時は「面倒くさい」「役に立たない」とも思っていた授業や数々の行事が、今の私を支える大きな力となっていることを改めて実感しています。「目標は高く、努力は地道に」の大切さを実体験出来たことが恵泉で得られた最大の収穫であり、今もこの導きの種を大切に育てながら大学生活を送っています。