読む、書く、考えるを鍛えられた恵泉の国語教育
恵泉女学園での国語教育は現在の私の基礎になっています。
とにかく、読む、書く、考える、を徹底的に指導された記憶があります。とりわけ、皆の前で読む感話は、自分を見つめ直すのと同時に、ぼんやりと考えていることを簡潔な言葉で表現する訓練にもなりました。朝の礼拝の空気やどきどき鳴る心臓、いつもよりちょっぴり真面目な同級生の顔とともに、今でも胸に残っています。誰かの感話を聞くのも「へえ、彼女はこんなことを考えているんだ」と新しい発見があり、刺激的で好きでした。
現在、私は小説を書いています。年四冊くらいのペースで新刊を発表しています。デビューから四年、とにかく目の前の仕事をこなすのに精一杯でしたが、最近は自分の書きたいもの、胸の奥にずっとあるものを、真摯に表現しようと考え始めています。朝の感話のように、気取らないで素直に、初心に戻って書いてみようと思っています。(2013年7月現在)