恵泉ダイアリー
4年生 国語総合特別授業 篠崎教授講演「文学のもつ力」
5クラス合同で行われた国語総合特別授業は、講師に明治学院大学の篠崎美生子教授をお迎えしました。
世の中には、「文学」と聞いただけで敬遠したり、役に立たないと切り捨ててしまったりする、そんな空気があります。知らず知らずのうちに、それに縛られてはいないでしょうか。自由になるには、学ぶことです。
篠崎教授の優しく語りかけるご講演から、多くの生徒が「読者の力」を自覚できました。
~生徒の感想から~
★読者の読み方であったり、受け取り方によって未来のことや今の社会を変える力にもなるということを知って、大変驚きました。今まで本を読んでいても別の世界だと自分の中で区別していて、あまり自分自身のことや社会のことなどと結び付けて考えることがなかったので、これからは今につながることはないか意識して考えながら読みたいと思いました。
★本を読むときに読者は、横糸になれば良いという話を聞いて、とてもハッとさせられました。筆者は布の横糸で、読者の考え方によって様々なことが見えていくのだと分かり、とても興味深いと感じました。筆者より、読者が上の立場で筆者が言いたかったことではなく、自分はこう思うといっていいのだと知ることができました。
★先生が最後に仰った「自分の疑問を大切に」という言葉を心に留めこれからの授業、読書に真剣に向き合いたいと思います。
★私は正直、国語なんて勉強する必要はない、そう思っていました。でも今日で国語を勉強する理由がわかったような気がします。文学はただただ筆者が思いついたアイデアや物語を書いているのではなく、未来を予知する力を持っていました。文学の力とは読者の力。自分は筆者よりも偉そうになっていいから、個々で責任を持って解釈するということを意識して本を読んでみたいと思うことができました。
★作者が伝えたかったことを推測するばかりではなく、私を主語に解釈してよいという考えが自分にとって新しく文学が少し身近に感じられた。文学が持つ力と聞き私は本自体が持つ力を想像していたが読者が読み横糸をかけることで初めて力を発揮するのだということがわかった。以前は本を読むことが好きでよく読んでいたけれど最近は課題以外で本をまったく読まなくなってしまったのでこれを機会に自分なりの解釈で本を読んでみたいと感じた。