教育内容

メディアリテラシー教育

「メディア教育」というと、パソコンやスマートフォンといった新しい機器を使いこなすための教育、といったイメージがあります。しかし恵泉女学園ではメディアを「情報伝達手段」という本来の意味でとらえ、本・新聞からスマートフォンまでを視野に、「情報を適切に判断し活用する力」の育成をめざしています。

 

授業を通じたメディア・リテラシーの育成

メディア・リテラシーとは、「メディアからの情報をうのみにせず、主体的かつクリティカル(批評的)に読み解く能力」および、「メディアを通じ、目的に合わせて情報を効果的に発信する能力」のことです。

ここでは、中学3年次の国語科と情報科の取り組みを紹介しましょう。

国語

メディア教育 国語

国語では、新聞づくりが行われます。グループごとの企画会議から始まり、取材を行い、記事を書き、紙面を編集します。できるだけ本物の新聞をまねて、見出しや文体にも注意を払った本格的なものです。
新聞づくりを通じて生徒に学んでほしいのは、「情報は取捨選択されており、加工された現実にすぎない」ということです。発信者の側に立つことでそのことを実感し、情報をうのみにせず批評的に判断する姿勢を育みます。
そのほかにも「記事から考えたこと」の定期的な提出や、テレビと新聞報道の比較・分析などを行っています。この授業をきっかけにジャーナリストを目指したり、大学でメディア学を学ぼうと志す生徒もいます。

情報

メディア教育 情報

情報の授業では、海外を紹介するイベントのチラシ作製、旅行会社として修学旅行を企画し学校に対しプレゼンテーションを行う、携帯電話を開発してそのCMを作成する……などユニークな設定のもと、情報の収集→整理→発信の作業を、情報源と発信媒体を変えながら体験します。
これらに共通して求められるのは、たんに文書やスライドの作成ソフトを使いこなすだけではなく、目的に合わせた情報収集ができ、対象やメディアの特性を理解した効果的な発信方法を考える力です。またこのような作業を通じて生徒は、「情報には発信者の意図が伴う」ということを、体験的に理解することでしょう。

恵泉のICTとリテラシー教育